伝説の千本ノック!

野球部の初陣は敗戦だったそうな。
すまぬ、みんな。
みんなが寒い中戦っていた時、
部屋でぬくぬくしていた僕の責任だ。君たちはよくやった。
全ての責任は僕にある。落ち込むことはない。
前を向くんだ。

さて、
高野山大学には朝礼がある。
一講時目と二講時目の間、10:40〜11:00に
ある教室で毎朝おこなわれている。
僕も時間が合う日には参加している。
般若心経やら何やらを唱えて校歌を歌ったあと、
先生のお話がある。
お話をしてくださる先生はローテーションになっているようだ。
お目当ての先生の日を逃すと次に巡ってくるのは一カ月以上先だから悔しいものだ。
今日ついにym先生のお話を聞いた。
今まで聞きたい聞きたいと思っていたのに全くタイミングが合わなかったのである。
今日、いつも朝礼に参加している人たちが誰もおらず、学生が僕一人。
なんだか先生と一対一みたいになってしまってドギマギした。
あれだけ少ないと話す側も話し甲斐がないだろうなぁ。

二講時目は宗教思想史の授業。
朝礼に続いてym先生の授業。
今日はパウロについて。
キリスト教浄土真宗ってなんか似てる。
パウロ蓮如ってなんか似てる。
と感じました。
僕がなぜ浄土真宗蓮如を知っているかって?
僕が織田信長を崇拝しているからですよ。
敵を知らなくては、と思って昔少し勉強したんですよ。
まあ詳しくはないですけどね。

3、4講時が休講。
急遽野球の練習をする。
実は僕は監督になる予定ではなかったんです。
Y君から監督の座を奪ってしまったんです。11月25日参照
だからお詫びにY君を選手として育てようと思いました。
そして今日、伝説が生まれました。
Y君が千本ノックを達成しました。
僕がノッカーを務めました。
千本ノック。それは受ける方もノッカーにも地獄の練習です。
十数本目を越えたあたりで二人の意識は早くも朦朧となり始めました。
そして気付けば「あっ」と言う間に100本が過ぎ200本が過ぎ、
その頃には混濁した意識の中、夢か現の判断がつかず、
二人は共通の幻想を見ました。
「僕たちは990本のノックをやった!」
後10本!終わりの見えた僕らは俄然勇気づいて熱い汗を飛ばしました。
10本のノックを噛み締めるように、
990本のノックと同等の時間をかけて成し遂げました。
千本ノックの達成です。
僕はY君の顔に浮かぶ疲労と達成感をありありと見ました。
それは煙草を吸う人が何本かノックを受けた顔でした。