嘘と知って楽しむもの

会の名前について、色々案を頂きまして、ありがとうございます。
まあ、そのうち、まったり、決定します。

後期の情報処理の授業が始まったので、
また授業の内容と感想を書く羽目になりました。
自由なブログは死にました。
批判ではありません。ユーモアです。

武内先生による弘法大師伝の授業。
空海の風景』という本がある。
司馬遼太郎が書いたものだ。
先生は「司馬さんほどの人がこんな俗説を書くなんて…」
ということをおっしゃったが、
これは多くの人が陥る罠である。
司馬氏は取材力が素晴らしい。文章も面白い。
そこに書かれた歴史を真実と思い込ませる術を持っている。
しかしとんでもない。
司馬氏は学者ではないのだ。
小説家である。
空海の風景』は伝記ではなく小説なのである。
司馬遼太郎は読者を上手く騙すことを楽しんでいる節がある)
氏の小説は面白い。しかし氏の小説は虚構である。
氏が嘘つきであると気付いたとき少なからざるショックを受けるわけだが、
武内先生もその一人だったようだ。
司馬遼太郎を信奉している段階は歴史好きとしては二流である。
多くの歴史好きが司馬遼太郎の鎖から脱却して
真の歴史の面白さに気付いて欲しいものだ。